釦を外すような手つき

仕事をす。
お腹が気持ち悪く痛くなる。
婆のように腰を曲げながらの歩行をす。
家に帰ったのが早くて夕方まで眠ると幾分よくなり、
姉と長い散歩中に月のマジックにひっかかる。
円く巨大なそれはすぐ近くにあるようで、
その圧倒的な存在感は美しく恐ろしく、
この世の最後を照らしている金色かと思った。
無責任な評論家のような口調で、
姉と、恋について愛について話をした。
ぐらぐら。
川端康成愛する人達』の中の『母の初恋』
をまさに読み干したあと立ち上がれず、
しばらく混沌してから詩集まがいの作業。
今日私は君に君に会いたい。
と思うならそう言えばいいじゃ無いか。